心理カウンセリング「ほっ」とＴｉｍｅ

一般の人にとって心の中にあるトラウマは、普段はなかなか顔を出すことはありませんが、何かの拍子に出てくる事があります。例えば上司や部下などの人間関係や、友人関係、恋愛関係等で、何かショックな事が起きた時に、突然のようにやって来ます。

例えば会社を首になった・失恋をした・何らかの人間関係のトラブルを経験した等です。

トラウマ的な症状に襲われると、パニックになってしまったように、自分ではどうする事も出来ない不快な感情に取り付かれてしまいます。例えば、死んでしまいたくなるようなるような寂しさや孤独に襲われたり、抑えられない怒りが出てきたり、とめどない悲しみがこみ上げてきたりします。そしてこのままでは自分自身を保てなくなってしまうのではないか・・・という恐怖に苛まれてしまいます。

もしこのようなトラウマ的症状に襲われた時は、どうのようにすればよいのでしょう？
今回は2回に分けて掲載しようと思います。

【トラウマの性質を知る】
まずはトラウマの性質をよく理解する事が大切です。トラウマは過去に起きたショックな出来事が、あまりにも辛くて受け止めきれず、その時に感じていた感情や思いを、心の奥にしまいこんだ結果として出来るものです。多くの場合幼少期の人間関係（両親や身近な人との関係）が影響している事が多いものです。

例えば親から虐待を受けていた・愛されずに放って置かれた・両親や大切な人から見捨てられるような経験をした等です。これらの事は心の奥にしまいこまれていて、普段は思い出すことはめったにありませんが、過去と似たようなショックな体験を再びする事によって、浮上してきます。トラウマが浮上してくる時は、過去に傷ついた心の部分が、これ以上放置されるのは辛いので、手当てをして欲しいと叫んでいる時なのです。

そしてトラウマとなっている心の傷が顔を出した時、私達は優しくその有様を見守ることが大切です。心の痛みは私達に共感してもらいたがっていて強烈に助けを求めています。一人で心の痛みと向き合う事が大変な時は、トラウマを優しく癒す事の出来る専門家への相談をお薦めします。