心理カウンセリング「ほっ」とＴｉｍｅ

今日は焦りの心理について書いてみたいと思います。

人は時に、このままの状況ではいけないのではないかと思い焦ることがあります。

例えば、
このままでは貯金が尽きてしまう・・・
このままでは婚期を逃してしまう・・・
このままでは好きな人を他人にとられてしまう・・・
このままでは仕事に就けなくなってしまう・・・
このままでは〇〇な機会を逃してしまう・・・

等と思い、モヤモヤする今の現状から逃れるかのように、早く何とかしなければと焦って何らかの行動に移そうとしてしまうことがあります。しかしこのような焦りの気持ちが出ている時に起こす行動は、本来の自分自身を見失っていることが多く、客観的事実に基づいて選択していない為、人に迷惑を掛けたり、後で後悔するような結末を招く場合が多くなってしまいます。

私が相談活動をしていてよく耳にする代表的なものは、
焦って結婚して失敗した・・・
焦って就職して失敗した・・・
焦って××してしまって周囲の人に迷惑をかけてしまった・・・
等の後悔です。

つまり焦って行動・選択する時は、相手が良く見えていなかったり、状況がきちんと把握されていない場合が多いのです。

また焦りそのものが、上の例にもあるように
今後の自分に対する否定的な予測からくるものだったり、
今の自分に対する不信感からくるものだったり、
今の現状から逃れようとする心理からくるものだったり、
する為、これらの思いから選択・行動したことは、最終的に自己否定や自己不信を招く結果が出やすくなってしまうのです。

ですので何かの拍子に自分が焦りの感情を感じている時は要注意です。
もし焦りの感情を感じていることに気付いたら、その焦りから逃れるためにすぐに行動してしまうのではなく、

今の自分は本来大切にしていた何かを見落としていないだろうか・・・？
そもそも今どうしてこのような状態になっているのだろうか？
今までの自分のプロセスで何を大切にしてきて、何を成し遂げようとしてきたのだろうか？

もう一度今の自分を点検することが大切です。

するとそこには必ず理由が見つかるはずです。

例えば結婚が遅れている人は、自分の家族との調和を成し遂げられずにいたり、
現家族との信頼関係が、満足いくほどには築けていなかったりすることが多いものです。

就職で焦っている人は、自分の本当の価値や、性質、仕事に対する自分の価値観を勘違いしてたり、その人独自の人生の優先順位があるのに、世間の優先順位に合わせ行動してきたが為に、混乱していることがよくあります。

自分の周囲で環境の変化が起こってきていて、焦りを感じる時、
何か自分の変容を迫られているのではないかと、焦りを感じる時、

不安な未来を想像したり、早く何とかしなければと今の現状から逃れようとするのではなく、
このような時こそ、
①じっくり自分の辿ってきたプロセスを振り返り、
②大切にしてきたことや、ものごとの優先順位の確認や見直しをして、
③今後の自分が素直に希望していることは何なのか？などを一度整理
したうえで行動することを心がけてみましょう。